医薬品化合物の多くは、右手と左手のような鏡合わせの関係(エナンチオマー)にある構造を有しており、実像と鏡像が重なり合わない分子はキラル分子と呼ばれています。これらキラル医薬品化合物は、生体内での薬理活性が異なることが知られています。サリドマイドという医薬品を例にすると、サリドマイドは、右手の構造は医薬品としての効能を示す一方、逆の左手の構造は催奇性を示し、この薬を服用した妊婦から奇形児が産まれるという事件が過去にありました。エナンチオマー同士の化学的性質はほとんど同じであるため、簡単には右手と左手の構造を分離することはできません。そこで研究室では、化合物を合成する段階で、片方の構造のみを選択的に合成する方法を研究しています。
2018年度LFでリーダーを務めます寺田です。昨年度からのLF継続者として前回の反省を活かし、より良い活動にしていきたいと考えています。まずは学内でのLFという団体が活動していることを知ってもらうために、学生の前に出るような活動から始めたいと思いますので、皆様宜しくお願い致します。